エルメスバッグといえばバーキンやケリーですが、「エブリン」も人気アイテムの一つです。「H」マークがパンチングされており、革の風合いを楽しめる1品となっています。
カジュアルさと上品さを兼ね備えたエブリンは、オンにもオフにも使える優れもの。このため、バーキンやケリーと同様に「なかなか買えない」といった声も聞かれます。
この記事では、エブリンの歴史や魅力を詳しく解説し、その購入方法について紹介します。あなたにしっかりフィットするエブリンを手に入れて、軽やかで楽しい日常につなげていきましょう。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で青山表参道店の店長として勤務。高級ブランドの旗艦店が立ち並ぶ表参道エリアにおいて、お客様の立場に寄り添った丁寧なヒアリング接客を武器に活躍。日・英・仏の3か国語を操り、国内だけではなく海外のお客様からの信頼も厚い。
目次
エルメスのエブリンの歴史や特徴について解説!
エブリンは1978年に登場しました。その名前の由来は、馬具工房のディレクターである、エブリン・ベルトランからです。そして、フランス語で「生き生きとした」という意味をもつエブリンバッグは、40年以上もの間、人々の心をとらえ続けています。以下にエブリンの特徴について、その歴史と合わせてお伝えします。
軽くで丈夫、高い機能性
エブリンはシンプルなデザインながら丈夫で軽く、収納力が抜群。バッグの中身を出し入れしやすいため、普段使いしやすい点が特長です。
ちなみに、エブリンで採用されている素材には3種類のレザー「クレマンスレザー」「ヴォーエプソン」「トワルアッシュ」があります。
クレマンスレザーは、バーキンやピコタンにも使われており、厚めの革で摩擦にも強く、使うほどに馴染む点が特長です。ヴォーエプソンはデザインを引き出す加工が施された革であり、やはり高級感があります。
トワルアッシュは、エルメス定番のコットン素材。革素材と比べて比較的価格がお手頃であり、どちらかといえばカジュアル向きとなります。3種類とも長期間の使用に耐えうる上質な素材です。
馬の蹄鉄からヒント
エブリンのデザインについて「どこかで見たことがある」と感じる方も少なくないでしょう。一説には、馬の蹄鉄(ていてつ)を入れて運ぶために作られたバッグという話も聞かれます。蹄鉄をイメージして作られているため、縦の長さが若干強調された形状になっています。
馬の蹄(ひづめ)をしっかり守る蹄鉄からヒントを得ているとすれば、身につける人が守られている感覚になっても自然ですよね。
「H」のパンチング
エブリンに「H」とパンチングされている背景には、馬具の特徴と関連があります。革製品は洗えないことから、通気性や清潔さを保つために穴を空けるのが一般的でした。つまり、馬具用品から生まれたエブリンの「H」はブランドデザインを象徴するだけでなく、馬具における本来の目的とリンクしているのです。
以上のようにエブリンは、エルメスの伝統を守りつつ、その時代に合わせた変遷を遂げながら長く愛される存在となっています。
エルメスのエブリンが買えないのはなぜ?
エルメスのエブリンは上品さを醸し出しながら、日常使いに重宝するバッグであり、非常に人気があります。このため、「エブリンが買えない」状況が起きている現状です。その理由を3つのポイントにわけて解説します。
需要と供給のバランスが崩れているから
シンプルなデザイン性と機能性、上品さをもつエブリンは、フォーマルはもちろん、カジュアルなスタイリングにも適しており、活用シーンを問いません。使い勝手の良さもあり、需要が非常に高くなっています。
しかし、需要が高くなっているとはいえ、生産を増やすことは難しいとされます。その理由は、エルメスのブランド価値と品質を維持するには、大量生産に依存せず、熟練職人の制作工程を重視しなければならないためです。
人の手による丁寧なプロセスを大切にするからこそ、需要が伸びている現状でも供給量を上げるのは難しく、なかなか買えない状態が続いていると考えられます。
店舗やオンラインショップ上での在庫が少ないから
エルメス正規店や公式オンラインショップにおいても、在庫不足のため提示されないこともしばしば起こります。
たとえ店舗に在庫があるとしても、頻繁に利用している特定顧客に案内されたり、人気商品のため即完売になったりして、買えない状況が続く可能性が高いといえるでしょう。
エブリンに巡り合える確率は非常に低いのですが、エブリンを求める方々はその点を認識しつつ、幸運な瞬間を待ち望んでいるのです。
エルメスの中でも人気の商品だから
エルメスのエブリンが買えないのは、上記でお伝えしたように「人気の高さ」が要因にあります。加えてエブリンは、同じく人気の高いバーキンやケリーと比べて価格がお手頃です。
さらに、使い勝手の良いエブリンは、エルメスファンから「まずはエブリンから」と考える余地を与えているとも考えられます。
軽くて丈夫な素材とシンプルなデザインは、どの世代にも愛されるモデルであり、長く使える要素を兼ね備えています。しかも独特のデザインと豊富なカラーバリエーションも人気の一つです。
エトゥープやオレンジの人気色のほか、シーズンに合わせて発売される限定カラーは注目の的です。エルメスならではの特別色は中古市場でも人気をさらっているため、ますます買えない状況を生じさせ、希少性を高めているといえるでしょう。
エルメスのエブリンが買えない時に行いたい事とは?
エルメスのエブリンが買えない場合、さまざまな方法を試してみましょう。好みのエブリンに出会える可能性があります。ここでは、「エルパト」「オンラインショップ」「オークションやECモール」を利用する方法について解説します。
エルメスの販売店に通い続ける(エルパトする)
エブリンがなかなか買えない場合、エルパトする方々もいることでしょう。エルパトとは、エルメス正規店に訪問して商品の在庫状況を確認したり、店舗スタッフと親交を温めたりする行動を指します。店舗スタッフとのコミュニケーションを大切にする行動を通じて、耳より情報を仕入れることが可能になるでしょう。
エルメスの正規店スタッフは特に、商品に対して強い思い入れがあり、マナーや礼儀をわきまえて行動する顧客や、楽しく会話ができる顧客に対して良い印象をもちます。
たとえば、「このお客様であればエルメス商品を大切に使ってくれるだろう」「ぜひこの方が求めるバッグをお手元に届けたい」といった親和的な感情をもつと予想されます。この場合、優先してエブリンの入荷情報を教えてくれるかもしれません。
顔を覚えてもらったり、ツイリーやスカーフなどのほかの商品を購入したりして関係づくりに努めましょう。エルメスの販売店でエブリンを手に入れるのは、目に見える「エブリン」だけではありません。スタッフとの温かく楽しいやり取りで生まれる「新たな人間関係」が大きな意味をもつと認識しましょう。
エルメスのオンラインショップを随時確認する
エルメスの公式オンラインショップでも、バッグやジュエリー、靴などのアイテムが紹介されています。しかし、残念ながら常にエブリンが出品されるとは限りません。オンラインショップで、バーキンやケリー、ピコタン、エブリンなどの各モデルがずらりと勢ぞろいする機会は少ないでしょう。
最新情報を得る方法としては、公式オンラインショップのニュースレターに登録することです。エルメスの話題や最新コレクション情報が届きます。ただし、必ず購入につながるとはいえないため、とにかく頻繁にサイトをチェックして情報を仕入れることが重要です。
ネットオークションやECモールで売っているかチェックする
エルメス正規店や公式オンラインショップでエブリンが買えない場合、ネットオークションやECモールをチェックしてみましょう。中古品であっても良品を手に入れる可能性があり、なかには新品のものも出品されています。
ブランド品専門の買取店が通販サイトで紹介しているエブリンは、その種類も豊富です。また、現在展開されている種類、エブリンⅢ(トロワ)ではなく、Ⅰ(アン)やⅡ(ドウ)を買いたい場合は、ネットオークションやECモールでなければ買えないかもしれません。
ただし、ネットオークションは個人間での取引が中心となるネットオークションでは、本物のエブリンかどうかを見極めるのが比較的困難です。場合によってはトラブルに巻き込まれる可能性があります。一方で、ECモール、特にブランド品専門の買取店が提供するストアであれば、買取スタッフが正しく鑑定しているため、偽物を手にするリスクを避けられます。
以上の理由から、ネットオークションやECモールは、新品や未使用品にこだわりのない方におすすめの方法です。また、希望のエブリンを探せるチャンスが広がる買い方といえるでしょう。
エルメスのエブリンにはどんな色がある?人気色を解説
エルメスのエブリンは、品質や機能性、デザイン性の高さから、幅広い人気を集めています。さらに、エブリンは非常に豊かなバリエーションをもっており、シーズンに合わせて多彩なデザインが展開される点も魅力の一つです。
ここでは、特に人気の高い定番の3色について詳しく解説します。人気色はなかなか買えない可能性が高くなりますが、「じっくり探して好きなカラーのエブリンを手に入れたい」と考える方は少なくないでしょう。あなたに最も似合う色を選んで、さっそく手に入れるための行動に移していきましょう。
エトゥープ
エトゥープは、ブラウンとグレーが混合されたような色合いで、どのようなコーディネートにも合う定番カラーです。
エトゥープとはフランス語で「麻」繊維を示すことが多く、エブリンのエトゥープは洋服で使われる麻の色よりも濃いめとなります。香りさえ感じられるほど、ナチュラルな色味が特長です。
老若男女問わず、ファッションに取り入れやすいカラーがブラウンとグレー。定番色として愛用している方々も少なくないでしょう。エブリンのエトゥープは「ブラウンでもグレーでもない深みのある中間色」であるため、コーディネートの際、どのアイテムとも被ることなく、しかもさりげなく個性を演出できます。
また、エトゥープのエブリンは、モード系ファッションに優しさを加えたり、パステルカラーを基調としてスタイリングを引き締めたりすることが可能です。もちろんカジュアルなスタイルに馴染ませつつ、大人の雰囲気を醸し出せます。
どのようなスタイルにも合わせやすいエトゥープは、その活用範囲を広げながら、さまざまな表情を見せてくれることでしょう。
オレンジ
オレンジはエルメスのブランドカラーであり、まさに果物のオレンジをイメージさせるカラーに心が踊る方も多いことでしょう。オレンジは自分にも周囲にも元気を与える、そんなパワーカラーともいえます。
エルメスの包装にも使われるオレンジですが、創業当初は金装飾を施した白い箱&ベージュ包装紙でした。しかし、第二次世界大戦で調達が難しくなり、オレンジカラーの包装が使われることになったようです。戦後に「白い&ベージュ」に戻されたのですが、エルメスの顧客から「オレンジのほうがいい」といった声が聞かれ、オレンジはエルメスの公式カラーとなりました。
エルメスをこよなく愛する方々の意向でオレンジが再現された事実を知ると、以前にも増してエネルギーを得られる感じがしませんか?
実際にコーディネートにオレンジが加わることで、生き生きとした印象を演出しながら、いつもより笑顔で活動できそうな気持ちになります。
エルメスには、「オレンジ」以外にも暖炉の炎をイメージさせるような「フー」、南国の果物を想起させる優しい色合いの「マンゴー」など、微妙な色味が10種類以上もあるとされています。店頭やECサイトなどで確認しながら、好みのオレンジ色を探してみてはいかがでしょうか。
ノワール
3つめに紹介するのは、黒を意味する「ノワール」です。誰にとっても、どのようなシチュエーションであっても取り入れやすいノワールは定番色であり、なかなか買えないカラーの一つといえるでしょう。
エブリンのノワールは深みのある色味で、シックで高級感を漂わせます。モノトーンのコーディネートやモード系、あるいはカジュアルなシーンでも、ファッションに合わせて独特の存在感を放ってくれることでしょう。
また、ノワールは特別な日の特別なバッグといった使い方だけでなく、通勤や通学など、普段使いに活用しやすいカラーです。また、エブリンのほかのカラーと異なり、パンチングの「H」が比較的目立ちにくい色味と考えられます。
このため、より控えめに落ち着いた印象をもたせつつ、上品な印象を醸し出したい方におすすめしたいカラーです。きっと長く愛用できることでしょう。
エルメスのエブリンのサイズをそれぞれ解説
最後に、エブリンのサイズとしてTPM、PM、GMの3つについて詳しく解説します。デザインやカラーだけでなく、サイズ感を確認することで、エブリンの活用度をマックスにしていきましょう。
エブリン:TPM
【縦18cm×幅16cm×マチ5cm】
TPMは「Très Petit Modèle」の略語であり、英語でいえばVery Small Modelとなります。非常にコンパクトなポシェットサイズで、小さめの財布やスマートフォンなど、少量の荷物を持ち歩く場合に適しています。
ミニエブリンとして人気であり、小ぶりな印象が愛らしさを引き出してくれるでしょう。スマートに肩がけして颯爽と歩きたい方、バッグというよりもアクセサリーやコーディネートのアクセントとして身につけたい方に向いています。
エブリン:PM
【縦30cm×幅29cm×マチ10cm】
PM(Petit Modèle)はスモールモデルであり、TPMよりも実用的なサイズ感です。人気が高く、なかなか買えないサイズとされています。財布やスマートフォン、500mlペットボトル、B5ノートの収納も可能です。A4ノートやタブレットもかろうじて収納できます。
TPMとGMの中間であり、小柄な日本人女性にぴったりのサイズ感です。ベルトが調整できるタイプのPMであれば、ご自身に最適なフィット感を選べます。PMは、荷物の取り出しがしやすいエブリンの機能性を、さらに実感できることでしょう。
「荷物を必要最小限にするのはなんとなく心配」と思う女性にとって、エブリンPMはその不安を軽減しつつ、日常的に使えるバッグになると考えられます。
エブリン:GM
【縦32cm×幅33cm×マチ10cm】
GM(Grand Modèle) はPMの次に大きいサイズとなります。男性も好んで選ぶサイズであり、A4ノートやファイルがしっかり収納できる大きさです。
もちろん女性が活用してもOKですが、小柄な女性の場合、バッグのほうが大きめに映ってしまう可能性があります。
しかし、女性のなかには必要なものは可能な限り入れて持ち歩きたいと考える方もいるでしょう。その場合は、ヒールの高いパンプスやブーツで調整したり、バッグにツイリーなどを結んで視線を散らしたりして、エブリンが重たく見えないように工夫してみましょう。
エルメスのエブリンが買えない理由についてまとめ
まとめ
- 1978年に登場したエブリンは、軽くて丈夫、機能性にも優れており、「H」のパンチングが施されたバッグ
- エブリンもエルメスバッグのなかで人気が高いため、供給が追いつかず在庫不足といった状況が生まれやすい
- なかなか買えないエブリンを手に入れるには、エルパトや公式オンラインショップ、オークション、ECサイトなどを活用する
- エブリンの人気色にはエトゥープやオレンジ、ノワールなどがあり、ファッションを引き立てるカラー展開が特長
- TPMやPM、GMなどのサイズは、それぞれの特長や活用シーンに合わせてセレクトすると良い
エブリンは誕生から40年以上の歴史があり、そのシンプルなデザイン性と高い機能性が人気のバッグです。バーキンやケリーと同様になかなか買えないエブリンですが、ご紹介した買い方をもとに、ご自身に最も合うエブリンを探してみましょう。
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この記事を参考にして、普段使いあるいは特別なシチュエーションでの活用をイメ―ジしてみましょう。あなたに最も合うカラー&サイズのエブリンを見つけて、笑顔で街に繰り出してみませんか。
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