創業以来、世界中で人気を集めているエルメス。中でも「ケリー」や「バーキン」などのバッグは、エルメスを代表する商品です。
しかし、エルメスの人気を利用して偽物を製造する悪質な業者も多数存在します。
高級ブランドの宿命とも言える偽物の流通は、手に取る人にとって迷惑極まりないですよね。偽物のバッグを持っているだけで社会的なステータスが落ちかねませんし、偽物だとわかったときのショックは大きいでしょう。
では、本物そっくりのエルメスの精巧な偽物を見分ける方法はあるのでしょうか。
今回は、エルメスの偽物を刻印で見分ける方法を解説していきます。
また、近年出回るスーパーコピー品についても詳しく説明しているので、ぜひ最後まで読んでいってください。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で常務執行役員として勤務。高級時計、宝石の査定を得意とし、業界で15年以上の豊富な経験を持つ。
現在は「お客様にとっての特別な企業になる」という信念と共に、国内11の店舗を統括している。
目次
エルメスの偽物を刻印から見分けることは可能?
エルメスの偽物を刻印から見分けることは、可能です。
刻印には意味があり、エルメスを証明する重要な部分になっています。そのため、刻印の意味や位置、型押しの仕方によって偽物を見分けることが可能です。
刻印の位置は、経年劣化によって薄れないよう目立たない箇所に刻印されています。また、型押しの深さも均一できれいです。
しかし近年では、残念なことに偽物の精度も上がってきているため、刻印だけでは判別できない場合もあります。
そのため、別の箇所も含めて偽物を見分ける必要があるでしょう。
そうは言っても、まずはエルメスの刻印が何を表すのかを知らなければ判別のしようもありません。
次の章では、エルメスの刻印が表しているものを解説していきますので、偽物を見分けるために把握しておいてください。
そもそもエルメスの刻印は何を表す?
- 製造年数を表す
- 製造した職人のイニシャル
- 製造場所
エルメスの刻印は、上記の3つを表します。
たとえば「UCT323 AU」の刻印だとすると、一番左側に位置するアルファベットの「U」は製造年です。
その年ごとに違ったアルファベット一文字が刻印されており、年代によっては丸や四角に囲まれています。
そして右側の文字列である「UCT323 AU」の「CT323 AU」は、製造した職人と製造場所を表しています。
どのアルファベットが職人のイニシャルで製造場所かは明かされていないため、詳しいことはわかっていません。
エルメスの刻印なしは偽物か本物かどっち?
エルメスの刻印が何を意味するのかがわかりました。しかし、そもそも刻印がない場合は偽物なのでしょうか。
実は、エルメスの製品には刻印が施されていないものもあります。
エルメスの製品は一つずつ職人が手作りをしており、職人の判断によって刻印が押されないこともあるのです。
そのため、刻印がないからと言って一概に偽物だとは言えません。
では、刻印以外に偽物を見分ける方法はあるのでしょうか。次の章で詳しく解説していきます。
エルメスの刻印以外にも偽物を見分ける時に注意するべきポイントは?
エルメスの刻印以外で、偽物を見分けるポイントはいくつか存在します。
ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説していきますので、偽物と疑わしい製品に出会った際は参考にしてください。
ポイント1:縫い目
エルメスの真贋を見極める際に重要なのが、縫い目です。
エルメスの製品は、職人が腕によりをかけて作っているため、手縫いの箇所とミシン縫いの箇所があります。
手縫いの場合は縫い目が右下がりになっており、ミシン縫いの縫い目は右上がりです。
本物はアイテムごとに縫い目が違い、手縫いとミシン縫いが混合されています。
しかし、偽物の場合は全てが機械的な縫い目でキレイすぎたり、縫い目に間隔がありすぎたりします。
このような場合は、偽物を疑うべきでしょう。
ポイント2:ファスナー
エルメスのファスナーには「HERMES」の刻印があります。
ファスナーと平行に刻印された「HERMES」の文字がなければ偽物の可能性は高いと言えるでしょう。
また、本物のファスナーエンドには「H」の金具が施されています。ファスナーエンドに「H」型の金具がなければ偽物と判断しても良いでしょう。
ファスナー部分も、細かく調べてみると偽物と区別がつきやすい場所になります。本物か疑わしい場合は、しっかりと確認してください。
ポイント3:クロア
クロアとは、バーキンやケリーなどの留め具部分を指します。バッグの上部中央に位置するクロアは、偽物を判別するための大きな判断材料です。
本物のクロアは、メッキにムラがなくてバッグの雰囲気と馴染む美しい色をしています。
また、クロアを取り付けるための四隅にある鋲が、表面から飛び出していないのも特徴です。
反対に、偽物は金具の色がハッキリしすぎていたり、鋲が飛び出ていたりします。
さらにはクロア金具と革が完全に接着されていないのも偽物の特徴です。
ポイント4:革素材
エルメスは、最高品質の革素材を使用しています。
1997年に登場したエルメスを代表する革素材「トゴ」を例に取ると、偽物との違いは明らかです。
本物は革目が不規則で、深いシワと細かい線(血筋)が入っています。
一方で偽物は、型押しが浅く革目が細かいことがわかります。
触り心地も、本物の柔らかな感触とは違って、ゴワゴワした手触りです。
素材の違いは細かく見ないと判別しにくい部分ですが、一つの判断材料として役立つでしょう。
ポイント5:金具
クロアベルトを留めるための金具でも、本物と偽物との違いを見分けることが可能です。
本物であれば、ドーナツ状の金具を回した際に重みを感じます。
しかし、偽物は金具を回すと軽いのが特徴です。
また、バッグの底部にある底鋲にも違いがあります。
本物の底鋲は、一つずつ手作業で打ち込んでいるため、表面に黒ずみがあったり形状の違いが現れます。
一方、全ての底鋲が同じ色と同じ形状をしている場合は、偽物を疑ったほうが良いでしょう。
ポイント6:ブランドロゴ
ブランド製品には、ブランドのロゴが刻印されています。エルメスの製品でも同じで「HERMES PARIS MADE IN FRANCE」の文字が各アイテムに刻印されています。
本物の刻印は、型押しの深さが均一で、文字が滲んでいることもありません。
それに比べて偽物は、型押しの深さがバラバラであったり、インクが滲んで文字が潰れていたりします。
さらには、文字のフォントが全く異なる偽物も存在しており、本物との違いが明らかにわかるものもあるようです。
ブランドロゴの刻印はブランドを象徴するためのデザインですので、エルメスでもこだわって作られています。
その刻印が少しでも雑に作られていれば、偽物の恐れがあるでしょう。
ポイント7:保存袋
エルメスの偽物を見分ける際は、本体と同じく保存袋にも注目しましょう。
本体の作りに力を入れている偽物でも、保存袋は雑に作られているケースがあります。
保存袋で着目すべき点は、ロゴと内側の裁縫です。
保存袋の中央に配されたエルメスのロゴは、濃い茶色で細部まで細かく描かれています。
しかし、偽物の保存袋ではロゴの色味が薄かったり滲んでいたりします。
そして保存袋を裏返しにすると、本物との差は歴然です。本物は内側の裁縫も細かくしっかりと縫われていますが、偽物は糸がほつれて飛び出しているなど、雑な作りになっています。
本体が本物そっくりだとしても、保存袋で見分けがつくことも多々ありますので、注意してみましょう。
エルメスの偽物を見分けるのは難しい?精巧に作られたスーパーコピー品のランクを5つ解説
エルメスの偽物は、スーパーコピー品としてランクが付けられています。
ランクが高いほど見分けが困難となるため、注意が必要です。
ここでは、スーパーコピー品のランクについて5つ解説していきます。
ランク1.B級品
一般の方でもすぐに偽物だとわかる粗悪品です。
安物の素材に雑な作りをしているため、手に取らずとも見た目で判別ができるでしょう。
エルメスを見たことがない人でも、手に取れば安っぽさがわかるほど程度の低い偽物です。
スーパーコピー品の中でも特に価格が安く手に入れやすいことから、市場に出回る数も多いと言われています。
ランク2.A級品
日常的に使える範疇で作られたスーパーコピー品です。
細部をよく見ると、縫い目が荒かったりロゴが潰れていたりします。
製造コストと品質のバランスが良く、市場に出回りやすいのも特徴です。
ランク3.S級品
SS級品には劣るものの、精度の高いスーパーコピー品です。
細部の作りもしっかりしており、一目で偽物と見分けるのは難しいでしょう。
革目やメッキの色、裁縫の仕方などの細かな部分を見ると判別が可能です。
ランク4.SS級品
N級品が出るまでは、偽物の中でも最高品質とされていたスーパーコピー品です。
本物との見分けは難しく、一般の方では区別がつきません。
裁縫の仕方や金具の作りなど、非常に細かい部分の小さな違いを探さなければ本物との区別はつかないでしょう。
少しでも違和感を感じた際には、偽物を疑うと良いでしょう。
ランク5.N級品
N級品は、スーパーコピー品の中で最も品質が良いとされる偽物です。
本物と同じ革素材や金具が使用されているため、プロの鑑定士でも見極めるのは至難の業でしょう。
購入元が正規店ではなかったり、怪しげなお店だったりしたときは、注意してください。
エルメスの偽物を手にしないためのおすすめの購入方法は?
エルメスの偽物を手にしないためには、購入方法を正しく選ぶしかありません。
この章では、偽物のエルメスを掴まされないおすすめの購入方法をお伝えしていきます。
エルメス正規店で購入する
エルメスの正規店であれば、偽物と遭遇することはありません。
正規の値段で本物のエルメスを購入することが可能です。
正規店で購入すれば、アフターフォローも受けられるため、長く愛用できます。
しかし、エルメスを代表するバーキンやケリーなどのバッグは、生産数が少ないことに加え絶大な人気を誇る人気商品であるため、なかなかお目にかかる機会はありません。
どうしても欲しい場合は、在庫があるお店に辿り着くまで正規店を巡るしかないでしょう。
信頼できる中古品専門店で購入する
中古品専門店での購入は、エルメスの正規店と並び偽物に出会う確率が限りなく低い購入方法です。
近年では中古品の需要も高まっており、廃盤モデルやヴィンテージ物を欲しがる層も増えてきています。
中古でエルメス製品を購入する際は、信頼できるお店を探してみましょう。
ブランド品専門の買取店であるギャラリーレアは、長年の鑑定経験と豊富な知識を有する買取スタッフが、本物と偽物を区別しています。
少しでも偽物と疑われる箇所を発見した商品に関しては、販売していません。そのため、エルメスの商品も安心してご購入いただけます。
中古のエルメス製品をお探しの際は、ぜひギャラリーレアをご利用ください。
エルメスの偽物の見分け方で刻印から判別する方法についてまとめ
まとめ
- エルメスの偽物を刻印から見分けることは可能
- 刻印以外の縫い目やロゴで偽物を判別できる
- スーパーコピー品はランクが上がるごとに見分けが難しくなる
- 本物を買うなら正規店かギャラリーレアなどの信頼できる中古品専門店
エルメスの刻印から偽物と判別するには、刻印の位置や型押しの仕方を細かく見る必要があります。
しかし、近年では偽物の精度も上がってきており、刻印だけでは判別ができないものもあるでしょう。
そのようなときは、縫い目やファスナー、本体を入れる保存袋にも注目してみてください。
中でもスーパーコピー品と呼ばれる偽物は、ランクが高くなるほど見分けが困難です。
プロの鑑定士でない限り、偽物を見極めることは難しいため、正規店や信頼できる中古品専門店での購入をおすすめします。
ブランド品専門の買取店であるギャラリーレアでは、目利きの買取スタッフが長年の経験を活かして真贋を確かめていますので、安心してご利用いただけます。
エルメスのバッグをお求めの際は、ぜひ当店でお探しください。
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