誰しも一度は憧れを持つロレックスの時計。
しかし世の中には、N級品と呼ばれる偽物品が数多く出回っているのも事実です。
そんな中、このような悩みをお持ちではありませんか?
- そもそもロレックスN級品って何?
- どうやって本物とN級品を見分けるの?
- N級品を購入すると何が良くないの?
これらの悩みを解決するために、この記事ではロレックスN級品の概要から見極め方、購入した際のデメリットまで解説していきます。
最後までご覧いただければ、いかにロレックスN級品が良くないかが分かり、今後N級品に惑わされることがなくなりますよ。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
そもそもロレックスN級品とは何か?
ロレックスN級品とは、スーパーコピー品と呼ばれる偽物品の最上級ランクのことです。
スーパーコピー品とは、ある程度の天然素材や本物と同じパーツを使用して、技術を持った職人が作る偽物品です。
そのため目利きのプロでも本物と見分けることが難しく、名前の通り「スーパー」な偽物品のことをスーパーコピー品と言います。
また、スーパーコピー品には3つの等級があるので解説していきます。
N級品とは?
スーパーコピー品の最上級ランクで、ほとんど本物と遜色のない偽物品です。
天然素材や本物と同じパーツを使用して、技術を持った職人が作るため、本物に限りなく近く再現されています。
そのため素人目では見極めは難しく、目利きのプロでも見間違えるほどです。
S級品とは?
N級品よりもランクの低い偽物品で、スーパーコピーの「S」をとってS級品と呼ばれています。
N級品が登場したのは最近のことで、それまではS級品またはSS級品が最高級品でした。
ある国では「エスキュー」と呼ばれるほど浸透しています。
こちらも素人目では見極めが難しいですが、目利きのプロであれば簡単に見分けられます。
A級品とは?
いわゆる「バッタ品」と呼ばれる粗悪品です。
作りや素材が粗悪で、細部をよく見ると素人目でも判別できるほどの作りです。
このようにスーパーコピー品にも等級がありますが、最上級ランクのN級品でもネット通販などで簡単に手に入ってしまいます。
価格も5万円以下で購入でき、見た目も精巧であれば、ブランド好きの日本人はN級品と知りながら購入する人が多いのも事実です。
しかし、見る人が見ればすぐに偽物品と分かりますし、購入した際のデメリットもあります。
次の章ではロレックスの本物とN級品の見極め方を解説していきますので、購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。
ロレックスN級品の定義は?
ロレックスN級品は、違いや特徴を知らなければ見極めることは困難です。
そこでこの章では、ロレックスN級品の特徴や見極め方を10個のポイントから解説していきます。
ブレスレットの面取りがされているかどうか
ロレックスを本物かN級品かを見分けるのに、もっとも確かめやすいポイントが、ベルトを触った時の感触です。
ロレックスは時計を身につける人の気持ちを考えているため、着用する際に痛くならないように作られています。
そのため、本物のロレックスは隅々まで丁寧に研磨され、製作する最終段階で必ず面取りがされています。
一方N級品は、コスト削減のため面取りがされていないので、ブレスレット部分の角を触るだけで判断可能です。
見るだけでは判断が難しいので、ブレスレット部分を触って少しでも痛みを感じたり引っかかれば、N級品の可能性が高いです。
文字盤の下部分のフォント
本物のロレックスは、文字盤の6時側にある英数字のフォントが必ずゴシック体になっています。
ゴシック体とは太いマジックで書いたようなイメージで、縦画・横画とも太さに違いがないフォントです。
そのため文字の幅が違ったり、文字の端に「セリフ」と呼ばれる装飾が付いていれば、偽物の可能性が高いです。
また、本物のロレックスの文字には立体感があるため、プリントで作成されたり、はみ出していても偽物のと判断できます。
注意点として、サブマリーナなどのダイバーズウォッチには、防水機能を表す「1000ft=300m」の文字がありますが、この「ft」は本物でも作成された年代によってフォントが違うので、注意が必要です。
針の仕上げ
本物のロレックスの針は、正面・横どこから見ても綺麗に仕上げられています。
そのため磨き残しや、「バリ」と呼ばれる出っ張りやトゲ部分が一切ありません。
一方N級品は、針の横部分の仕上げが雑でガタガタになっているため、見分けることができます。
クラウンマークの形と作り
クラウンマークはロレックスの看板ですので、かなり精巧に作られています。
本物のロレックスのクラウンマークは、5本の線が先端に向けて細くなっています。
一方N級品は、クラウンマークの線が極端に細くなっていたり、それぞれの線の塗り方が雑なものが多いです。
そして楕円のくり抜きの形でも見分けることができ、N級品の方が本物よりも小さいです。
このようにクラウン部分だけでもかなりの違いがあるので、特徴をしっかり覚えるだけで簡単に見分けられるようになります。
型番の刻印
ロレックスの型番は、時計本体の12時側のブレスレットを外した部分にあります。
型番はベルトを外さなければ見えない部分なので、偽物を作る時に手が抜かれがちな部分です。
本物のロレックスの型番は刻印されており、ある程度の深さがあります。
一方N級品は、レーザーで刻印されており立体感があるのが特徴です。
本物のロレックスで型番がレーザー刻印されているものはないので、一目で見分けることができます。
ブランドロゴ
クラウンマークと同じく、ロレックスの看板とも言えるブランドロゴにも、N級品を見分けるポイントが隠されています。
本物のロレックスのロゴには立体感がありますが、N級品はプリントのため立体感はありません。
またN級品の文字はよく見てみると、文字のふち周りが粗く塗料がはみ出ており、かなり雑に作られています。
シリアルナンバー
シリアルナンバーとは、商品がいつ作られたかを示した製造番号のことで、1つ1つの商品の固有番号なので同じものは存在しません。
このシリアルナンバーも、N級品を見分けるための大事なポイントで、ロレックスのシリアルナンバーはベルトを外した時計本体の6時側の位置か、ルーレットの6時側にあります。
本物のロレックスのシリアルナンバーは、型番と同じく刻印されており深さがあります。
一方N級品は、レーザーで削られているため、深さがないので一目で見分けることができますよ。
ブレスレットの側面のネジ
本物のロレックスは、ネジの1個まで丁寧に作成されているため、ネジ周りに隙間がまったくありません。
ネジの長さもブレスレットの幅と同じサイズで作られています。
そのため、ネジがブレスレットの幅と少しでも違ったり、ネジ周りに隙間があればN級品と判断できます。
バックル部分のロゴのつくり
本物のロレックスのバックル部分のロゴは、完全に左右対称に作られています。
また、ロゴ部分は刻印されているため、ある程度の深さがあるのも特徴です。
そのため、バックル部分のロゴが左右対称でなかったり、プリントで作られていればN級品と言えます。
裏蓋
本物のロレックスの裏蓋は、ギザギザした円で囲まれており、等間隔でギザギザが並んでいます。
一方N級品は、ギザギザの処理が雑なため削れていたり、不均等になっています。
ロレックスN級品にはどんな種類がある?
ここまでで、「ロレックスのN級品とは何か」や「本物とN級品の見極め方」がわかったと思います。
では実際に、ロレックスではどんな種類のN級品があるのでしょうか?
この章では、市場で出回っているロレックスN級品のモデルを7つ紹介していきます。
デイトナ
デイトナは、ロレックスのなかでも圧倒的に需要が大きいモデルです。
そのため正規品では、販売価格が高額になっています。
高額になっている理由として、デイトナはロレックス唯一のクロノグラフを搭載しているため、スポーツをしている方からの需要が圧倒的に大きくなっていることが挙げられます。
また、秒針や目盛りにはクロマライト塗料が施されているため、暗い場所でも時間の確認が可能です。
塗料によって暗い場所では目盛りなどが青く光るため、夜間でも見やすくなっています。
サブマリーナ
サブマリーナは1953年に発売されたモデルで、水深100mまでの防水機能をそなえたダイバーズウォッチです。
現在は水深300 mまでの防水性能を備えており、今なお改良が続いています。
特徴として、41mmのオイスターケースや独自の蛍光塗料が施された大きめのアワーマーカー、逆回転防止ベゼルやオイスターブレスレットなどが付いており、ダイビングに最適な時計になっています。
GMTマスターII
GMTマスターIIは、ロレックス唯一のパイロットウォッチです。
午前と午後をひと目で判断できるのが特徴で、青と赤の二色でカラーリングされたベゼル、長短・秒針とは別の4本目の針である24時間針を備えています。
時差を簡単に把握できるため、世界を飛びまわるパイロットをはじめ、海外出張の多いビジネスマンや海外旅行によく出かける人からも高い支持を得ています。
エクスプローラー
エクスプローラーは1953年に、人類未踏の地へチャレンジする探検家(エクスプローラー)のために開発されたモデルです。
1953年にエベレスト登頂の公式スポンサーになったことで世界中で注目を集めました。
実用性を最重視したシンプルなデザインで、正確に時刻を確認できる高い視認性と頑丈さが特徴です。
現在ではその実用性の高さから、ビジネスでもカジュアルでも身に着けられる万能な時計として、人気を集めています。
デイトジャスト
デイトジャストは1945年に誕生し、ラグジュアリーなデザインから「これぞロレックス」と思わせるモデルです。
防水性・自動巻・日付表示機能を併せ持ち、「雨や汗も気にしなくて大丈夫」、「毎日ゼンマイを巻き上げなくて大丈夫」、「日付も一目で分かる」という、腕時計として理想的な実用性をもった時計として人気を博しています。
70年以上経った現在でも、マイナーチェンジを繰り返しながら製作されている、超ロングセラーモデルです。
シードゥエラー
シードゥエラーとは「海の居住者」という意味を持ち、プロダイバーのために作られたモデルです。
圧倒的な防水性を持ち、1967年の誕生時点で610mという優れた防水性がありました。
そして1978年に発表された2代目では、1,220mまで耐えられる防水に。
さらに、2008年に発表されたディープシーRef.116660の防水性は、最高で3,900mにまでアップしています。
これほどまでにシードゥエラー防水性に優れている理由は、ケースにオイスタースチールという過酷な環境で使用しても、美しい形状を保つ素材が使われていることが挙げられます。
オイスタースチールとは、航空宇宙やハイテク産業でも使われている素材で、耐久性・研磨性に優れているのが特徴です。
エアキング
エアキングは1940年代後半に誕生し、現行ロレックスの中で最も歴史あるモデルです。
1940年代後半は飛行機が進化し、長距離飛行がスタートした時代で、エアキングはパイロットをターゲットに作られました。
高騰続きのスポーツロレックスの中では、比較的価格が安定しており、エントリーモデルとしても親しまれています。
しかし、2022年に最新型エアキング「 Ref.126900」が発表されて以降、急速に注目度が高まってきており、これに伴い人気や相場が変わる可能性もあります。
ロレックスN級品は購入しない方がおすすめ!その理由は?
ロレックスのN級品は精巧に作られており、なおかつ安いため購入したくなる気持ちも分かります。
しかし購入してしまうと、さまざまなデメリットがあるのも事実です。
そこでこの章では、ロレックスN級品を購入しない方が良い理由を3つ解説していきます。
輸入の場合は違法になる
ロレックスN級品を、個人用に買う分には違法ではありません。
輸入や販売をすると違法になります。
偽物品であることを知った上で輸入や販売をすると、10年以下の懲役・1000万円以下の罰金・またはその両方が科されます。
「個人用なら買っても犯罪にならないから大丈夫」
と思っていても、犯罪者の片棒を担ぐことになるので、ロレックスN級品を購入することは絶対にやめるべきです。
すぐに壊れる可能性がある
ロレックスの時計は自動巻き機構という、ゼンマイ仕掛けで動いています。
ゼンマイで動いている機械式時計は思っている以上に精密で、本物のロレックスでもメンテンスを行なっていないと精度は落ち、いずれは止まってしまいます。
そのため粗悪品であるロレックスN級品が、長持ちすることは考えにくいです。
機械式時計は外見以上に中身が大切なため、外観がよくできているだけのロレックスN級品は、購入しないようにしましょう。
修理をしてくれる店がない
基本的に偽物品のオーバーホールや修理は、時計修理専門店でも断られます。
理由は時計をバラすことはできても、正規のパーツを使っていないため、戻すことができないからです。
そのため揉めるるきっかけにもなるので、修理を断っているのです。
また偽物品を修理すると、そのお店が「偽物を修理する店」というレッテルが貼られ、評判が下がる可能性もあります。
ロレックスのN級品ではなく本物を購入するには
では実際に、ロレックスをN級品ではなく、本物を購入するにはどうすれば良いのでしょうか?
おすすめの方法は2つで、「正規店」と「中古専門店」での購入です。
詳しく解説していきますね。
正規店で購入する
ロレックスの本物を購入するには、正規店へ行くのがもっとも確実です。
ロレックスは設計から製作、販売まで自社で行なっているため、正規店であれば偽物品が販売されることはまずありません。
しかし、ロレックスの人気モデルは正規店でも在庫切れが続いている状態です。
理由は人気モデルであれば、定価よりも高い金額で売却できるケースが多々あり、ロレックスを投資対象として考える人が多くいるからです。
そして現在、投資対象としての側面が大きくなり転売目的の購入も増えてきていることが、問題視されています。
そのためロレックスの正規店は、転売行為を防止するために、以下のような工夫を行っています。
- 同一モデルは5年間の購入制限
- 他の人気モデルは1年間の購入制限
- 購入時には顔写真付きの身分証明書が必要で、別の店舗同士で共有されている
このように、正規店でロレックスを購入することはかなり難しく、通い詰めたり店員と仲良くならなければ購入できない場合もあります。
中古専門店で購入する
正規店でロレックスを購入することが難しければ、中古専門店での購入をおすすめします。
中古市場でも価格が高騰しているため、定価よりも高額で販売されていることもありますが、正規店よりも入手が簡単です。
「ギャラリーレア」であれば、プロの買取スタッフが査定した数多くの本物のロレックスを取り扱っています。
豊富な買取実績があり、専門のスタッフが品質管理やアフターサービスを行っているギャラリーレアなら、安心して本物のロレックスを購入することができますよ。
ロレックスN級品についてまとめ
まとめ
- ロレックスN級品とは、スーパーコピー品と呼ばれる偽物品の最上級ランクのこと
- ロレックスN級品には、特徴や見極め方が存在する
- ロレックスの本物を購入するには、正規店へ行くのが確実
- 正規店でロレックスを購入することが難しければ、中古専門店での購入がおすすめ
- ギャラリーレアであれば、プロの買取スタッフが査定した、数多くの本物のロレックスを取り扱っているためおすすめ
ロレックスN級品の概要から見極め方、購入した際のデメリットまで解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
少しでも偽物の見極めの参考になれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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