ロレックスには、シリアルナンバーと呼ばれる個体ごとのナンバーが刻印されています。シリアルナンバーは、その個体がつくられたおおよその製造年を割り出すことができる便利なもの。製造年によってシリアルナンバー表記が異なるため、一覧表から製造年を確認しましょう。
今回は、ロレックスのシリアルナンバーの意味や製造年が推測できる一覧表、そして刻印場所をご紹介します。特定の年代の個体をお探しの方や、購入検討中の時計の製造年を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
ロレックスのシリアルナンバーは何を表す?
ロレックスのシリアルナンバー(固有番号)からわかることは、その時計がつくられたおおよその製造年です。シリアルナンバーは、各個体ごとにナンバーが振られているため重複することはなく、ロレックスが盗難被害にあったり、紛失したりしたときはこのシリアルナンバーが役立ちます。
ただシリアルナンバーから製造年がわかるのは、2010年よりも前につくられた個体のみ。2010年以前のロレックスにはシリアルナンバーに規則性があり、おおよその製造年を読みとれましたが、2011年以降はランダムに割り振られるようになったため、規則性はなく製造年を読みとることはできません。
シリアルナンバーと似た番号“リファレンスナンバー”は、モデル名を表したナンバーです。例えばGMTマスターIIは「Ref.126710GRNR」、エクスプローラーIIは「Ref.226570」というように、同型であれば統一されており、リファレンスナンバーからはその時計の型番が読みとれます。
ロレックスのシリアルナンバーが刻印されている場所は?
ロレックスのシリアルナンバーをいざ探してみようとしても、なかなか見つからなかったという方もいらっしゃるかもしれません。シリアルナンバーが刻まれている場所は、2010年のG番を境に大きく2つに分けられます。
1.~2010年G番
- シリアルナンバーは「アルファベット+ナンバー」
- ブレスレットを外した6時位置に刻印されている
1987年後半~2010年G番以前の個体には、最初にアルファベット、そして数字が続くシリアルナンバーが刻まれています。このシリアルナンバーはブレスレットを外した6時位置のケース側面に刻印されており、ここからおおよその製造年が確認できるのです。
6時位置とは反対方向の12時位置には、型番を表すリファレンスナンバーが刻まれているので、こちらもあわせてチェックしてみてください。
2.2010年G番~
- ルーレット状に番号が入る「ルーレット・シリアル」がメインに
- 6時位置の文字盤内に刻印されている
2010年G番以降は、ルーレット状に番号が割り振られる“ルーレット・シリアル”という規則性のないシリアルナンバーが刻印されるようになります。このシリアルナンバーは文字盤内の6時位置に刻印されており、ブレスレットを外すことなく確認できるようになりました。
リファレンスナンバーは2010年G番以前のときと変わらず、ブレスレットを外した12時位置です。
ロレックスのシリアルナンバーと製造年の一覧表
シリアルナンバーは次の下表と照らし合わせることで、時計個体の製造年がわかります。ただし、シリアルナンバーからわかる規則性はロレックスが公式に発表したものではありません。そのため、参考程度にご参照ください。
1.1926年~1987年前半
シリアルナンバー | 製造年 |
---|---|
20190~ | 1926年 |
21691~ | 1927年 |
23969~ | 1928年 |
24747~ | 1929年 |
28290~ | 1930年 |
29312~ | 1932年 |
29933~ | 1933年 |
30823~ | 1934年 |
35365~ | 1935年 |
37596~ | 1936年 |
40920~ | 1937年 |
43739~ | 1938年 |
71224~ | 1939年 |
99775~ | 1940年 |
106047~ | 1941年(シリアルは6桁へ) |
143509~ | 1942年 |
230873~ | 1943年 |
269561~ | 1944年 |
302459~ | 1945年 |
387216~ | 1946年 |
529163~ | 1947年 |
628840~ | 1948年 |
710776~ | 1951年 |
840396~ | 1952年 |
929426~ | 1953年 |
941699~ | 1953年 |
955466~ | 1953年 |
937170~ | 1954年 |
952892~ | 1954年 |
282632~ | 1955年 |
139400~ | 1956年 |
321884~ | 1957年 |
360171~ | 1958年 |
693808~ | 1960年 |
763663~ | 1962年 |
985015~ | 1964年 |
1259699~ | 1965年(シリアルは7桁へ) |
1871000~ | 1966年 |
2163900~ | 1967年 |
2426800~ | 1968年 |
2689700~ | 1969年 |
2952600~ | 1970年 |
3215500~ | 1971年 |
3478400~ | 1972年 |
3741300~ | 1973年 |
4004200~ | 1974年 |
4267100~ | 1975年 |
4538000~ | 1976年 |
5008000~ | 1977年 |
5482000~ | 1978年 |
5958000~ | 1979年 |
6434000~ | 1980年 |
6910000~ | 1981年 |
7386000~ | 1982年 |
7862000~ | 1983年 |
8338000~ | 1984年 |
881400~ | 1985年 |
9290000~ | 1986年 |
9766000~ | 1987年 |
~9999999 | 1987年 |
1987年以前の個体に対しては、まだアルファベットが配されていません。1941年と1965年に1桁ずつ増やすことで調整を行い、数字の羅列のみでシリアルナンバーが管理されています。
それぞれのシリアルナンバーを簡易的に表現するため、最初の数字をとって呼ぶことが業者間では一般的です。例えば、6桁シリアルに対しては「1番台」「2番台」と、「9番台」まで続きます。7桁シリアルになれば、「12番台」「18番台」と続き、最後に「97番台」と表現します。
2.1987年後半~2010年
シリアルナンバー | 製造年 |
---|---|
R000001~ | 1987~1988年 |
L000001~ | 1989年 |
E000001~ | 1990年 |
X000001~ | 1991年 |
N000001~ | 1991年 |
C000001~ | 1992年 |
S000001~ | 1993年 |
W000001~ | 1994~1995年 |
T000001~ | 1996年 |
U000001~ | 1997年 |
A000001~ | 1998~1999年 |
P000001~ | 2000年 |
K000001~ | 2001年 |
Y000001~ | 2002年 |
F000001~ | 2003~2004年 |
D000001~ | 2005年 |
Z000001~ | 2006年 |
M000001~ | 2007~2008年 |
V000001~ | 2009年 |
G000001~ | 2010年 |
1987年後半になると、数字のみだったシリアルナンバーは「アルファベット+6桁の数字」へと変更されました。1987年の最初に採用された「R」から続く「L」「E」「X」はブランド名・ROLEXを意識し、採用したといわれています。しかしアルファベットの「O」は数字の「0」と間違える可能性が高いため、使用されなかったそうです。同じ理由で「B」と「I」もそれぞれ「B:8」「I:1」と混同しやすいため、採用されていないと推測できます。
アルファベットが採用されたシリアルナンバーは、主に「R番」「L番」と表現され、この「○番台」からおおよその製造年を割り出します。
3.2010年~
シリアルナンバー | 製造年 |
---|---|
8桁のランダムシリアル | 2010年G番以降 |
2010年以降はG番を最後にアルファベットのシリアルナンバーではなく、8桁の数字がランダムに入るランダムシリアルに移行しています。現行品もこの規則性のないランダムシリアルが採用されており、残念ながら製造年を推測することができません。
実際には2010年~2012年まで「アルファベット+6桁の数字」の最後である、G番とランダムシリアルが並行して製造されています。というのも、2012年発売のノンデイト・サブマリーナはG品番が刻印されているため、2010年~2012年の2年間は2タイプのシリアルナンバーが混在していたことになるのです。
ロレックスのシリアルナンバーが刻印されていない場合はある?
シリアルナンバーはロレックスの時計の固有番号であり、本物であれば刻印されているのが基本です。シリアルナンバーを探しても見当たらないときは、偽物であるケースがほとんどでしょう。一方で、偽物であってもシリアルナンバーが刻印されている個体には注意が必要です。
その場合は、シリアルナンバーの刻印場所が正規品とは異なる点や、刻印が浅い・雑である点、またギャランティーカードと一致しない点などが特徴として挙げられます。シリアルナンバーが刻印されているから本物だ、と安心せず、不正なものではないかと疑って一歩奥に入って調べてみましょう。
ロレックスの偽物を購入しないための注意点は?
世界的にも人気があり、リセールバリューの高いロレックスは、現在多くの偽物が出回っています。近年、個人間で売買が可能なフリマアプリやオークションサイトの利用率が高まるにつれ、偽物を購入してしまう可能性が増加傾向に。「写真で確認したら本物だと思ったが、実際に届いたものは画像とは違う時計で偽物だった」というケースもあるため、個人間での売買は基本的に避けたほうがよいでしょう。
新品で購入すればそのリスクは減るか、といえばそうとも言い切れず、正規店以外からインターネットを通じて購入すると偽物である場合も考えられます。新品であれば正規店、中古品であれば信頼できる買取店などで購入することがおすすめです。
ロレックスを手に入れるのにおすすめの購入方法は?
ロレックスを購入するには、フリマアプリやインターネットショップではなく、買取店在籍の買取スタッフによって鑑定が行われた時計を購入するようにしましょう。ロレックスの買取経験が豊富で、知見が深い買取スタッフが在籍している買取店を選ぶことがポイントです。気になる店舗があればロレックスの買取実績や買取スタッフについて、公式サイトを確認してみてください。
ブランド買取店であるギャラリーレアはこれまで多くのロレックスの買取を行い、次のお客さまにつないできました。豊富な知見と経験をもって鑑定したロレックスのみを安心してお手に取っていただけるよう、買取スタッフは日々目利き力の向上に努めています。
ギャラリーレアでは常にロレックスをストックしており、中古品であればこそ出会えるモデルも多く販売しています。ぜひギャラリーレア公式通販サイトで、お気に入りのロレックスを見つけてみてください。
ロレックスのシリアルナンバーについてまとめ
まとめ
- ロレックスのシリアルナンバーから製造年が推測できる
- 年式によってシリアルナンバーの表記が異なる
- 現行品はランダムシリアルが採用され、製造年を割り出せない
- ロレックスは信頼できる買取店からの購入がおすすめ
ロレックスの個体番号を表すシリアルナンバーからは、おおよその製造年がわかります。希少性の高い人気モデルの個体を購入したい場合には製造数が少ない年代を割り出し、シリアルナンバーと製造年の一覧表を参考にしてください。ただし、公式に発表されたものではないため、あくまでも「参考程度」にとどめておきましょう。
2010年G番以降は8桁の数字が並ぶランダムシリアルが採用され、製造年が判断できなくなりました。しかし、ヴィンテージモデルや価値ある個体を判断するときにも、このシリアルナンバーは現在も必要とされています。
もしロレックスにシリアルナンバーが刻印されていなかったら、それは偽物である可能性が非常に高いでしょう。ロレックスは高額な買い物です。「偽物だった」と後悔しないためには、信頼できる買取店から購入することをおすすめします。ブランド買取店ギャラリーレアでは、丁寧に鑑定を行ったロレックスのみを販売しています。「高額だから、オンラインでの購入は不安」という方もぜひ一度お気軽にご相談ください。
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