1881年の創業以来、優れた使い方とデザインで時計界を牽引してきたセイコー。一件の中古時計販売店から歴史の幕を開けたセイコーは、日本のみならず世界を魅了する時計ブランドとして、現在も愛されています。
国産初の腕時計「ローレル」の発表をはじめ、鉄道時計に指定された「セイコーシャ」の開発、銀座のシンボルともいえる和光本館の時計塔、日本初の自動巻時計「オートマチック」。日本の時計の歴史には必ずと言って良いほどセイコーの存在があり、「日本製」のモノづくりの素晴らしさを世に伝えてきました。
一方で、海外ハイブランドと比較すればリーズナブルだったセイコーの価格が、少しずつ上昇傾向にあることも知られています。ここでは、セイコーの中でも特に人気のコレクションや値上げの原因、少しでも安く手に入れる方法について詳しく解説します。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で常務執行役員として勤務。高級時計、宝石の査定を得意とし、業界で15年以上の豊富な経験を持つ。
現在は「お客様にとっての特別な企業になる」という信念と共に、国内11の店舗を統括している。
目次
セイコー時計の値上げはどのくらいされる?
セイコーは2024年9月にコレクションの値上げを発表。その値上げ幅はプロスペックスのSBBN047が約9万円、その他のアイテムも数千円~3万円程度の値上げが実施されています。数万円の値上げはファンにとっても痛いもので、値上げ発表とともに駆け込んで購入する人もいたとか。
ただし、近年のセイコーは頻繁に値上げを繰り返しており、同年4月・11月にはグランドセイコーが値上げを発表しています。こちらも最高で10%ほどの値上げがされており、相次ぐ値上げにファンも驚きを隠せていません。世界的なインフレや原材料の値上げにより、今後も値上げが予想され、欲しいモデルがある人は早めにゲットすることが求められるでしょう。
【改定価格まとめ】セイコー時計の値上げ状況を調査
セイコーの人気アイテムについて、2024年9月2日以降の値上げ状況について解説します。
プロスペックス
2024年9月2日前 | 2024年9月2日以降 | |
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SBBN047 | ¥302,500 | ¥390,500 |
SBDC081 | ¥104,500 | ¥108,900 |
SBDC087 | ¥95,700 | ¥100,100 |
プロスペックスとは、過酷な環境で限界へ挑戦する人、本格スポーツにチャレンジする人のために開発された腕時計です。プロスペックスは国内初のダイバーズウォッチから歴史の幕を開け、当時の若者の憧れを一身に集めました。スタイリッシュで美しいデザインの腕時計は、若者にとって最先端の象徴だったのでしょう。
また、その高い性能を認められ、1966年より4回に渡り南極観測隊越冬隊員の装備品として活躍。過酷な環境で働く隊員に欠かせない時計として、その存在を確かなものにしました。
プロスペックスの中でも特に有名なのは、1970年に発売された1970メカニカルダイバーズでしょう。このモデルは、日本人初のエベレスト登頂や北極圏の犬ぞり走破、世界初のマッキンリー(現デナリ)登頂に挑戦した植村直己が使用したことから、「植村ダイバー」としてその名を世に知らしめました。
植村直己は冬季マッキンリーへの単独登頂を果たした後、連絡が途絶え現代も見つかっていません。その名は現在も世界に残り、世界屈指の冒険家として多くの尊敬を集めています。その植村直己が身に着けたモデルも伝説となり、SEIKOの輝きをより確かなものにしています。
長い年月を経てなお魅力が褪せない、それがセイコーのプロスペックスと言っていいでしょう。
アストロン
2024年9月2日前 | 2024年9月2日以降 | |
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SBXC109 | ¥308,000 | ¥330,000 |
SBXC111 | ¥308,000 | ¥330,000 |
SBXD014 | ¥264,000 | ¥286,000 |
ドジャーズで活躍中の大谷翔平選手が広告を務めることでも知られるアストロンは、1969年にセイコーが発表した世界初のクオーツウオッチ「クオーツ アストロン」を継承したモデルです。
大きな特徴は、世界のどこに居てもそのエリアの時刻を正確に刻むGPSソーラーモデル、時刻修正を行うソーラー電波モデルがあること。セイコーが常に掲げてきた「絶対精度の追求」「絶え間ない進化」を象徴するモデルです。スタイリッシュで美しい見た目も魅力。
プレザージュ
2024年9月2日前 | 2024年9月2日以降 | |
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SARF001 | ¥176,000 | ¥189,200 |
SARJ003 | ¥165,000 | ¥171,600 |
SARX107 | ¥214,500 | ¥221,100 |
プレザージュはセイコーが持つ100年もの時計作りの伝統を継承したコレクション。世界に日本の技術・美しさを発信するモデルとして良く知られています。
クラフトマンシップシリーズは、ダイヤル部分に400年の歴史を持つ有田焼を採用。伝統芸能らしい柔らかな趣はそのままに、強度を増した確かな素材を目指しました。他にも、日本の伝統には欠かせない漆や七宝焼のダイヤルが揃い、日本が守り続けてきた美を発信しています。
また、ダイヤルには金属の表面にガラスの釉薬を焼き付ける琺瑯(ほうろう)を用いている点もポイントです。
他にも、日本の衣服などに使用される色彩や質感を大切にしたクラシックシリーズ、洗練された日本の美意識を時計に反映させたシャープエッジシリーズなど、セイコーの伝統を詰め込んだコレクションが展開されています。
セイコー5
2024年9月2日前 | 2024年9月2日以降 | |
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SBSA001 | ¥40,700 | ¥42,900 |
SBSA075 | ¥50,600 | ¥52,800 |
SSK005KC | ¥63,800 | ¥66,000 |
現代的なデザインを表現したカジュアルウォッチのコレクションです。セイコー5は10万円以下で購入できるリーズナブルさがもあるほか、スポーツとのコラボレーションモデルも多く登場しており、特に若い人からの支持を集めています。
文字盤には5の数字が刻印され、日本製のものには文字盤やスケルトン裏に「Made in Japan」の文字、バックル部分に「JAPAN」の文字が見えることが特徴。
セイコー5には「自動巻き」「デイデイト表示」「防水性」「耐震装置」「4時位置りゅうず」「頑丈なケース」という、SEIKOが守るべき5つの特徴が込められました。どんなシーンで使用しても使いやすく、美しい見た目は人気が高く、長く愛されているモデルのひとつです。
コラボレーションが多いことから、華やかなイメージがあることも人気のポイントでしょう。
ルキア
2024年9月2日前 | 2024年9月2日以降 | |
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SSQV103 | ¥91,300 | ¥94,600 |
SSQW046 | ¥95,700 | ¥101,200 |
SSVW234 | ¥70,400 | ¥73,700 |
ルキアはセイコーのレディースコレクションを指します。セイコーは1995年、女性の腕時計がアクセサリーと捉えられていた時代にレディースウォッチを発表、現在も繊細で美しいデザインの数々を展開しています。まるでブレスレットのように使用できる美しさは、どんな瞬間もお洒落にいたいという女性に相応しいものとなるでしょう。
コレクションのひとつである「ルキア グロウ」は、花をモチーフにしたデザインが特徴。女性のしなやかな成長を鼻に見立て、美しく花開くようにと願いを込めました。柔らかな色合いと曲線が可愛らしいこの時計は、いつまでも女性に美を添えてくれるでしょう。
エッセンシャルコレクションは、よりシンプルでスタンダードなデザインを重視。どんなシーンも女性を美しく彩るようにデザインされました。自分で使用するだけでなく、女性へのプレゼントにしても喜ばれる腕時計です。
セイコー時計の値上げが起きている原因
セイコーの時計はなぜここまで値上がりが続いているのでしょう。値上げの理由について解説しました。
原材料費の高騰
セイコーの時計が値上がりし続けている理由のひとつに、原材料の高騰があります。現在、世界ではハイブランドの原材料が高騰し続けており、値上げラッシュが続いています。セイコーもその煽りを受け、やむを得ず定価の値上げを行っているという状況です。
特にゴールドの値上げは群を抜いており、2024年10月には1グラム15,025円を記録。この金額は過去最高の価格とされ、ゴールドの価値上昇が続いていることを意味します。セイコーの時計も、ゴールドが使用されているものほど値上げ幅が高いため、金価格が上昇すれば再び値上げがある可能性もあるでしょう。
特に金を使用したセイコーの時計を購入したい場合は、早めに行動することをおすすめします。
人件費の高騰
少子化に伴い、日本は空前の人手不足が続いています。今後はさらに人手不足が進むとされ、どの業界も人手の確保に必死です。そのため、賃上げをしてより多くの人員を確保しようとする業界も増加しました。このため、人件費はどこの企業も上がっています。
また、昨今の物価高に対応して最低賃金の値上げも行われており、この点からも人件費の高騰が続いています。もちろん、どこも企業努力をして商品の値上げは抑えていますが、原材料費に加えて人件費まで上がると、商品の値上げも考えざるを得ないでしょう。
日本は円安が続いているため、今後さらに商品の値上げが続く可能性があります。セイコーも例外ではありません。
セイコー時計が値上げされるほど人気な理由3選
商品の値上げが続いても、なお高い人気を誇るセイコーの時計たち。では、なぜセイコーの時計はそこまで愛されるのでしょう。セイコーが支持される理由を解説しました。
時計自体の品質が圧倒的に高い
セイコーが愛される理由のひとつは、日本人らしい精巧なモノづくりが行われているためです。まず、セイコーには独自の厳しい基準があり、その基準を満たしたもの以外は販売しません。確かな品質を守るため、あえて厳しい基準を設ける点には日本に息づく「匠」の絵精神を感じさせます。
また、セイコーは常に技術を追求し、新たな挑戦をし続けてきました。その挑戦の歴史は、国内初の腕時計「ローレル」の発表、鉄道時計に指定された懐中時計「セイコーシャ」の開発、日本初の自動巻腕時計「オートマチック」の開発に現れています。
セイコーの頂点とされる「グランドセイコー」は、スイスのクロノメーター優秀級に匹敵する技術が詰め込まれ、さらに高い水準の基準を設けています。このように、品質を守るための絶え間ない努力や、新しいものを生み出す力を持つセイコーだからこそ、ここまで長く愛されるのでしょう。
修理に困らない
セイコーは時計が壊れたときの修理にもすぐに対応してくれます。オンラインでの修理対応を行っているため、どこに住んでいても修理を申し込める点がポイント。「壊れたときでもすぐに頼れる」と解っていれば、より安心して購入できるでしょう。
また、セイコーでは時計のメンテナンスにあたるオーバーホールも受け付けています。非常に精巧な能力をもつセイコーの時計も、お手入れをしなければ性能はどんどん落ちてしまいます。
オーバーホールでは、汗や皮脂による汚れ・サビを拭きとるだけでなく、分解をして隅々まで掃除し、購入時の状態まで時計を戻します。オーバーホールは保証期間内でも有料になりますが、定期的に申し込めば時計を長く快適に使用できます。セイコーの時計をお持ちなら、オーバーホールは利用して損はありません。
細部にこだわった普遍的なデザイン
セイコーの時計が持つ特徴のひとつが、普遍的で飽きないデザインです。腕時計を長く使用する場合、やはり長く使用できる飽きないデザインであることは重要でしょう。せっかく良い時計を手に入れても、すぐに「デザインに飽きたから買い換えたい」と思えば意味がないからです。
また、年齢を重ねても使用できるデザインであることも重要。お気に入りの時計は長く使用でき、かけがえのない相棒となっていくことが醍醐味だからです。「もう年齢に合わない」と思って買い替えるのはもったいないことです。
セイコーの腕時計は、シンプルでスタイリッシュなデザインを目指し、「いつまでも使用できること」に重点を置いています。若いときに購入した腕時計が、年齢を重ねるごとにさらにしっくりと馴染むさまを楽しめるでしょう。
セイコー時計の値上げされたモデルを安く購入するにはどこがおすすめ?
セイコーの値上げされたモデルを安く手に入れるには、どのような手段があるのでしょう。おすすめの方法について解説しました。
国内の中古販売店で購入する
セイコーの値上げされたモデルを手に入れたい場合は、ブランドリユース店の購入がおすすめです。セイコーの人気モデルを手に入れることは難しく、お目当てのモデルを新品を見つけるのは至難の業です。「時間をたくさんかけて探しても、お目当てのアイテムが見つからない」ということも少なくありません。
そのようなときも、ブランドリユース店には在庫がある可能性があるため、欲しいモデルがあれば覗いてみると良いでしょう。
ギャラリーレアでは、数多くのセイコーウォッチを揃えており、必ずお気に入りの一点が見つかります。熟練の買取スタッフが査定を行うため、状態が良く質が高いアイテムに出会えるでしょう。
どんな質問にもスタッフがしっかり対応しますので、疑問点はお気軽に公式サイトへよりお問い合わせください。
海外の販売店で購入する
お目当てのセイコーウォッチを手に入れるもうひとつの方法は、海外のショップで購入する方法です。現地で購入する方法と逆輸入する方法がありますが、頻繁に海外へ行く人以外は逆輸入が現実的でしょう。
海外ではセイコーが比較的安く半場尾されており、日本では廃盤になったモデルも販売されています。このため、逆輸入でセイコーウォッチを手に入れる人も少なくありません。また、海外限定モデルを手に入れられることもあり、逆輸入にはそれなりのメリットがあります。
ただし、逆輸入にはそれなりのデメリットがあることを考える必要があります。
まず、逆輸入は円安になるほど価格が高くなるため、超円安と言われる現在は割高になる可能性が少なくありません。セイコーの時計がリーズナブルと言っても、数万~数十万はかかるため、コスト増は厳しいと感じることもあるでしょう。
また、説明書は外国語になるため、不便があることも現実です。逆輸入を考える場合は、デメリットを踏まえて考えることをおすすめします。
セイコー時計の値上げについてまとめ
まとめ
- セイコーは度々値上げをしている
- 円安や人件費高騰の影響からさらに値上げの可能性
- お目当てのモデルはブランドリユース店で探すのも手
近年のセイコーは度重なる値上げを行っており、人件費の高騰や原材料費の値上げ、円安の影響からこの傾向は続くと思われます。欲しいモデルがある人は、できるだけ早めに購入計画を立て、値上げ前に購入することが望ましいでしょう。
しかし、値上げを続けていてもセイコーの時計は相変わらず人気があり、欲しいモデルが手に入るとは限りません。もし新品で欲しいモデルが手に入らない場合は、ブランドリユース店で探してみるのもひとつの方法です。
ギャラリーレアでは、状態の良い数多くのセイコーウォッチを扱っています。新品で欲しいモデルが見つからないときは、ぜひギャラリーレア 公式通販サイトを頼りにしてみてください。
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