時計業界において、しばしば引き合いに出されるチューダー(Tudor)とロレックス(Rolex)
時計の購入にあたり、チューダーとロレックスのどちらを購入しようか、どちらの時計が今の自分にふさわしいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
「姉妹ブランド」と表現されることが多い両者には多くの共通点とともに、実は決定的な違いがあります。
今回は、チューダーとロレックスの違いや、それぞれの人気モデルをご紹介します。
チューダーについて詳しく知りたい方、チューダーとロレックスどちらの時計を購入しようか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で常務執行役員として勤務。高級時計、宝石の査定を得意とし、業界で15年以上の豊富な経験を持つ。
現在は「お客様にとっての特別な企業になる」という信念と共に、国内11の店舗を統括している。
目次
チューダー(TUDOR)はどんなブランド?ロレックスとの関係性は?
チューダーは、ロレックスの創業者であるハンス・ウィルスドルフ氏が1946年に設立した、スイスの高級時計メーカーであり、1905年に創業したロレックスのディフュージョンブランドです。
ロレックスの子会社として歴史をスタートさせたチューダーは、イギリス王家であるチューダー家にちなんで命名されました。当時はブランドのシンボルマーク(ロゴ)も、チューダー家と同じ薔薇を採用していましたが、現在は盾をモチーフとしたシンボルに変更されています。
チューダーはもともと、腕時計のディーラーでありメーカーでもあるヴーヴ ドゥ フィリップ ヒュンターが、ハンス・ウィルスドルフの代理で商標を登録しました。その後、1936年にチューダーのブランドはヴーヴ ドゥ フィリップ ヒュンターからハンス・ウィルスドルフに譲渡。スイスのジュネーブで会社を設立しました。
ちなみにチューダーのシンボルである盾は、時計の堅牢性や頑強さとともに、ラインの美しさや気品を表しています。
チューダーとロレックスの違いは?
次に、チューダーとロレックスの3つの違いについて解説します。
チューダーとロレックスの違い1.価格帯
高級時計として位置づけられているチューダーですが、もともとはロレックスのブランドを世に広めて確立するためのディフュージョンブランドとして創設されました。
ロレックスの技術と品質を受け継ぎつつ、より手頃な価格で提供することを目標に展開されたブランドがチューダーなのです。
そのため、高級ブランドとはいえロレックスに比較すると、価格帯が低めです。
約70万円~の価格帯のロレックスのメンズモデルに対し、チューダーは40万円程度から購入することができ、中古だと10万円台から購入できるモデルも。
チューダーがロレックスよりも手頃な価格を実現できる理由は、素材やムーブメントの工夫にあります。
チューダーとロレックスの違い2.素材
ロレックスが、独自に開発したステンレススチールである「オイスタースチール(SUS904L)」を多くのモデルで採用している一方、チューダーは高品質のステンレススチールを採用しています。
オイスタースチールは貴金属並みの耐蝕性を持つステンレス素材で、航空宇宙工学の分野などでも導入されるほどの品質を誇ります。しかし、それだけに加工が難しく、時計の素材として採用するにはコストもかかるのです。
ロレックスは、高い技術力によりオイスタースチールの時計への採用を実現しましたが、チューダーは価格を抑えるために、一般的なステンレス商品に使用されているサージカルステンレス(316Lスチール)を使用しています。
つまりチューダーは、素材のコストを安く抑えているため、ロレックスに比較すると手が届きやすい価格での提供が可能なのです。
チューダーとロレックスの違い3.ムーブメント
ロレックスのムーブメントは、独自に開発された自社製の技術を用いており、腐食などに強いロジウムメッキを採用するなど素材も厳選されています。
一方、チューダーもロレックスの技術を用いた高度なムーブメントを搭載していますが、2015年に独自ムーブメント「Cal.MT5602」を開発するまでは、ETA(時計のムーブメントを製造しているスイスのメーカー)製のムーブメントを搭載していました。
既存のムーブメントを採用することでコストを削減し、お手頃な価格を実現していたのです。
現在のチューダーの腕時計は、自社独自のムーブメントを搭載しており、お手頃な価格を維持したままロレックスに勝るとも劣らない品質を実現しています。
チューダーの人気モデルを3つ紹介
ここからは、チューダーで特に人気のモデルを3つご紹介します。チューダーを購入する際の参考にしてください。
1.ブラックベイ
参考定価:459,000円
2012年に発表されたチューダーのブラックベイは、ロレックスを代表するモデルの一つである「サブマリーナ(1953年に発表された防水性能搭載のダイバーズウォッチ)」をベースとした、歴史的ダイバーズウォッチの復刻モデルです。
ムーブメントはチューダー独自の機構ですが、それ以外はロレックスと同等品質の設計で構成されています。
ブランドの気品ある雰囲気はそのままに、スポーティーなデザインが特徴で、アンティーク調のストラップやレトロ感のあるりゅうず、1960年代前半のロレックスで採用されていたリベットブレスレットの実装など、チューダーだけでなくロレックスファンにもうれしい魅力が満載です。
また、ブラックベイは、2012年の登場以来、2度のモデルチェンジを経ています。
初代ブラックベイである「Ref.79220」は、往年の名機の復刻モデルということで大きな話題を集め、今も人気が衰えないモデルです。
スノーフレーク針を採用した個性的なルックスに、ベゼルのレッドトップ。何よりも、チューダー創業当時の薔薇のシンボルの復刻が特徴的です。往年のチューダー愛好家には垂涎のモデルといえるでしょう。
2016年にモデルがアップデートされ、ブラックベイのセカンドモデルである「Ref.79230」が登場しました。
Ref.79230はブランド初の自社製ムーブメントを搭載し、機能面を大きく刷新。
さらに2021年には、チューダー初代クロノグラフ誕生の50周年を迎えたタイミングで、「生まれ変わったクロノグラフ」として、Ref.79360「ブラックベイ クロノ」がリリース。サブダイアルや文字盤などのデザインが刷新され、クロノグラフの歴史を感じさせる形に洗練されました。
2.ペラゴス
参考定価:538,500円
「水中探検」をコンセプトに、伝統的な機械式ダイバーズウォッチとして不動の人気を誇るペラゴスは、さまざまな過酷なシーンの実用に耐える多用途型のモデルです。
ダイビングのプロをターゲットに究極かつ最高峰のダイバーズウォッチを目指し、水深500mもの防水性能、42mmのチタニウムとスチール製のケースを備えている堅牢性が特徴で、2015年にはGrand Prix d’Horlogerie de Genève (ジュネーブ ウォッチ グランプリ)にて「スポーツウォッチ賞」を受賞しました。
2021年には、フランス海軍と提携して開発された「ペラゴス FXD」が話題になったのも記憶に新しいところです。
3.ロイヤル
参考定価:295,800円
ロイヤルは2020年に登場したチューダーの比較的新しいシリーズで、一体型5列リンクのインテグレーテッドブレスレットや、ノッチ入りベゼル、自動巻きムーブメントなどが特徴です。
「ロイヤル」というモデル名は、実はチューダーが1950年代に使用していた由緒あるシリーズ名。半世紀以上の時を経て、2020年に電撃復活した形です。
ケースとブレスレットが一体化したスマートなルックスは、ラグジュアリーとスポーティーを兼ねており、多様なシーンに適応する新世代のベーシックスポーツモデルです。
シックなカラーリングのダイアルは、放射状に広がる美しいブラッシュド仕上げが魅力。
アプライド インデックスを8つのダイヤモンド製アワーマーカーに置き換えることができるほか、スチール製やゴールド&スチール製、4つのサイズ展開に6つのダイアルカラー、最大13種類のダイアルなど、バリエーションが充実されているスポーツシックなシリーズです。
ロレックスの人気モデルを3つ紹介
次に、ロレックスを代表する人気モデルを3つご紹介します。
1.デイトナ
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参考定価:3,366,000円
言わずと知れたデイトナは、「King of Rolex」という呼び声も高い、ロレックスを代表する人気モデルの一つです。
デイトナの特徴は、ロレックスの腕時計の中で唯一クロノグラフを搭載していること。
プッシュボタンや積算計を搭載した個性的なルックスは、デイトナの魅力といえるでしょう。
また、機能面においても防水性や耐久性に優れており、スポーツやアウトドアなど過酷なシーンで使いやすいのもデイトナの魅力です。
ちなみに、アメリカの代表的な俳優の一人であるポール・ニューマンが愛用したモデルが、2017年に腕時計市場の最高値である20億3100万円で落札されたのが話題になりました。
1963~1988年まで製造されたこのレアモデルは、手巻きムーブメントを搭載した、通称「ポールニューマン・モデル」と呼ばれています。
このような激レアモデルが存在するのも、デイトナの魅力といえるかもしれません。
2.サブマリーナ
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参考定価:2,805,000円
チューダーのブラックベイのモデルとなったロレックスのサブマリーナも、ロレックスを代表する人気モデルの一つです。
1926年にロレックスの3大機構の一つである防水機能「オイスターケース」が開発され、サブマリーナの歴史が始まりました。
1953年には、オイスターケースの搭載により高度な防水機能を備えたダイバーズウォッチ「サブマリーナ」が誕生。
このモデルは、高い水圧に耐える堅牢さと優れた防水性を備えているため、プロのダイバーだけでなくライフセーバーやマリンスポーツ愛好者、漁師など、海を舞台に活躍する人々にとって実用的な選択肢です。
また、シンプルで普遍的なデザイン性もサブマリーナの人気の理由といえるでしょう。
3.エクスプローラーI
参考定価:1,734,000円
余計な装飾をいっさい排除し、シンプルさを追求したモデルがエクスローラー1です。
シンプルだからこそ、シーンを選ばずに使える汎用性が魅力。
1953年に発表されて以来、半世紀以上にも渡り基本的なデザインが一貫されており、どのような服装にも合わせやすいのが特徴です。
また、デザイン性だけでなく洗練された機能性も人気の理由でしょう。
チューダーを買うのがおすすめな人はどんな人?
自社ムーブメントの開発や、独自のマーケティングにより、ラグジュアリーブランドとして確固たる地位を築いたチューダーは、特に20代の若いビジネスマンにおすすめです。
ロレックスの系譜にあるチューダーですが、独自のモデルも積極的に展開しており、ビジネススタイルに合わせやすいだけでなく、防水・耐水機能によるアクティブな使い方ができるのが特徴。
普段はビジネスマンとしてバリバリに働いていますが、休日はサーフィンやダイビングなどのマリンスポーツを楽しむといった、アクティブな世代におすすめです。
チューダーは、デザイン面や機能面においてもロレックスに勝るとも劣らない高い品質を誇っています。
しかし、価格面ではロレックスよりもお手頃なので、まだまだ貯えが十分でない20代でも手が届きやすいのが一番のメリットでしょう。
また、チューダーの腕時計は、ロレックスレベルの複雑な機構を持っているため、ツールウォッチコレクターにもおすすめです。
ロレックスを買うのがおすすめな人はどんな人?
エレガントなドレスウォッチとしても、スマートなスポーツウォッチとしても、絶大なインパクトと存在感を放つロレックスは、上品さや優雅さ、物へのこだわりの高さを演出したい人におすすめです。
事実、ロレックスは世界最高峰の素材と技術を総動員し、世界最高峰の腕時計を製造しています。
機能性やデザイン性のほか、長い伝統と歴史に裏付けされたブランド力やステイタス性なども含め、名実ともに「最高の腕時計」を選ぶなら、自然とロレックスが視野に入ってくるでしょう。
ただし、ロレックスは世界最高品質の腕時計なだけに高価格帯が多く、一般的には富裕層向けです。
だからこそ、そんなロレックスのオーナーになることに価値が生まれるわけですが、ロレックス購入に伴う支出に耐え得る経済力がないと、なかなか手を出すのが難しいブランドでもあります。
チューダーやロレックスをコスパ良く購入するのはどこがおすすめ?
世界中に巨大なマーケットを持つロレックスとチューダー。
いずれも高価格帯の腕時計を扱う高級時計ブランドですが、経済的な負担を最小限に抑え、コストパフォーマンス重視で購入するならローンのご利用がおすすめです。
ギャラリーレアでは、最短3つの項目を入力するだけで、ショッピングローンのお払いをシミュレーションいただけます。あこがれのロレックスやチューダーの時計を、無理なくご購入いただく最適なプランをご提案いたします。
また、ロレックスやチューダーのほか、世界的に人気の高いブランドや希少なモデルも多数取り揃えているので、腕時計の購入をご検討中の方はぜひ一度ご覧ください。
なお、ギャラリーレアでは、商品のランクに関係なくすべての時計に「時計保証」を設けております。
ご使用時のムーブメントの不具合などの自然故障は、期間内であれば無償で修理いたします。
また、ご購入後のメンテナンスやアドバイスまで、お客様を全力でサポートいたしますので、安心してご利用ください。
商品のご相談については、フリーダイヤルにて10:00~19:00まで、メールは24時間対応しております。
ギャラリーレア公式通販サイト
チューダーとロレックスの違いについてまとめ
まとめ
- チューダーはビジネス志向でアクティブな若者向け
- ロレックスはハイエンドなこだわり志向向け
- コスパ優先ならギャラリーレアがおすすめ
最高級の素材に最高峰の技術、さらに独自に開発し洗練させてきた最先端のムーブメントを搭載したロレックスの腕時計。
一方、チューダーはそんなロレックスのディフージョンブランドとして歴史を歩み始めたものの、ロレックスの系譜ゆえの最高品質機構を搭載。やがては独自のムーブメントであるCal.MT5602を開発し、一ブランドとして確固たる地位を築きました。
比較的お手頃なチューダーは、手を伸ばしやすい価格帯で、若者にも購入しやすいのもうれしいところ。一方、ロレックスには最高級時計の高価格帯だからこそのステイタス性があります。
どちらを選ぶにしても、腕時計の価格が高騰している状況の中でコストパフォーマンスを最重視し、お得に賢くハイブランドの腕時計を購入するなら、中古市場に目を向けるのが賢明でしょう。
ギャラリーレアでは、ロレックスやチューダーの定番人気モデルから希少なレアモデルまで、幅広いラインナップを取り揃えております。
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